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刑務所の農場と地域社会をつなぐ|札幌刑務所

角山農場のさつまいも畑(農場の様子~9月のさつまいも~)

取組の概要

地域社会で生活に困るなど、食材の提供を必要としている方々(要支援者)へ無償で届ける農作物を刑務所の農場で育てる構想です。苗や種の準備、栽培、無償での配布など、関係者がそれぞれの役割を果たし、野菜を届けた後のやり取りも大切にしながら、刑務所の農場と地域社会をつなぎます。

刑務所の農場と地域社会をつなぐ

土を耕し、種をまき、育った作物を収穫する。札幌刑務所の角山農場では、外塀のない開放的な環境の中で、受刑者が農作業に励んでいます。そこで今、農場での仕事を通じて地域社会で暮らす人の生活のお役に立つのみならず、両者を身近につなぐ新しい取組が構想されています。

育てた先が見える農作業

角山農場では、施設で使う野菜や、矯正展で販売する農作物を育てています。農作業を通じて、栽培の技術を学び、時間や決まりを守って働くスキルは身に付きますが、自分たちが育てた作物が、どのように役立っているのかを知る機会は限られていました。

そこで考えられたのが、地域社会で生活に困るなど、食材の提供を必要としている方々(要支援者)へ無償で届ける農作物を刑務所の農場で育てる取組です。ボランティア団体(NPO法人)、自治体など地域の関係者に苗や種を用意してもらい、角山農場の販売用の作物を作る畑とは別の専用の畑で、栽培することを想定しています。収穫した野菜は、生活困窮家庭や子ども食堂等の要支援者に無償で配布されます。

野菜を届けて、つながりを返す

大切にしたいのは、野菜を届けて終わりにしないことです。自分たちが育て、収穫した野菜が要支援者にとって、どのように使われたのかが受刑者に分かるよう、要支援者からメッセージを受け取る。そうしたやり取りを重ねることで、受刑者にとって、自分たちの農作業と地域社会で暮らしが、目に見える形でつながっていることがはっきりとしていきます。

地域社会にとっては、野菜を必要とする要支援者に届けることで、福祉の推進が図られるメリットがあり、受刑者にとっては、自分の仕事が地域社会でどのように役立っているか知ることができ、社会との関わりや、働くことの意味を考える貴重な機会となり、改善更生及び円滑な社会復帰に向けての大きな動機づけとなります。また、この取組を通じて、自治体やボランティア団体(NPO法人)などと話し合うことは、刑務所にとって地域社会のニーズを知るきっかけとなり、更なるつながりの強化も期待できます。

収穫した玉ねぎの前で、矯正処遇調整官と調査官(農場倉庫付近)

一粒の種から、新しい関係を

この取組は、まだ構想の段階です。現在、農作物を継続して届ける仕組みを関係者間で検討しているところですが、将来的に、可能であれば、地域の方々、子どもたちを農場へ招き、一緒に収穫を体験するようなことを企画することも視野に入るのではないかと、構想は拡がりを持ちます。苗や種を用意する人、畑で育てる人、野菜を届ける人、食卓を囲む人。それぞれの思いが結集し、一粒の種から新しい関係を育てる。角山農場での取組を通じて、刑務所と地域社会が互いの力を生かし、共につながっていく起点となることを目指します。


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ミッションチャレンジ2026とは

法務省矯正局のミッションは、「更生を信じる力で、もっと安全で豊かな社会を」。このミッションを、全国の刑務所・少年院などの現場でどう形にしていくか。その実践を持ち寄り、共有する場が「ミッション・チャレンジ」です。2026年は、全国から37件の取組が寄せられました。

寄せられた37件のうち、10件は10月17日の最終発表会で発表されます。これとは別に、書類審査を経て、27の施設・機関の取組にチャレンジ賞が贈られました。

各施設の取り組みは下記よりご覧ください。

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