取組の概要
児童福祉施設と高知刑務所の職員が、互いの現場で抱える課題や葛藤を率直に語り合い、立場の違いを越えて、子どもたちが安全に育つ地域をともに支えていこうとする取組です。
相手の現場を知るところから
子どもを支える児童福祉施設。受刑者と向き合う刑務所。
同じ地域で、同じく人と向き合う仕事をしていながら、互いの現場で何が起き、職員が何を感じているのかを知る機会は、これまでありませんでした。
違う仕事の中に、同じ願いを見つける
高知刑務所が児童福祉施設の職員との意見交換を始めた背景には、親の受刑によって難しい状況に置かれる子どもたちの存在があります。生活環境の変化や周囲の見方、将来への不安など、置かれる状況は一人ひとり異なります。子どもたちを支援する職員も、親の服役をどう伝えるか、面会をどのように考えるかなど、簡単には答えを出せない場面に向き合っています。
一方、児童福祉の現場では、刑事司法の手続や刑務所での生活、家族との連絡や面会の仕組みについて、十分な情報を得にくいという課題がありました。刑務所側も、受刑者本人だけでなく、その背景や家族関係に目を向ける必要性を感じていました。
そこで、高知刑務所では昨年度、児童養護施設や乳児院などの児童福祉関係者を対象にした勉強会を開催。10施設から20人もの専門職が参加。事前に寄せられた質問に沿って説明しながら、実際の刑務所の中を紹介。互いに疑問に思ったことや課題について意見を交わしました。

相談し合える関係を地域へ
今年は活動を一歩進めて、組織の違いを越えて職員同士が対話する機会を設けました。話題に上ったのは、仕事の内容だけではありません。それぞれが抱える悩みや葛藤、仕事に込める思いも共有されました。
立場や制度は違っても、子どもたちが安全に育つ地域をつくりたいという思いは、共通していることが分かりました。その共通点を知ることで、必要なときに相談し合える関係の土台ができたように感じています。
これからも交流を続け、法教育や防犯教育、共同研修への展開を検討します。さらに、医療機関などともつながりながら、福祉と矯正が互いの知識や視点を生かせる地域のネットワークを育てていきます。
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ミッションチャレンジ2026とは
法務省矯正局のミッションは、「更生を信じる力で、もっと安全で豊かな社会を」。このミッションを、全国の刑務所・少年院などの現場でどう形にしていくか。その実践を持ち寄り、共有する場が「ミッション・チャレンジ」です。2026年は、全国から37件の取組が寄せられました。
寄せられた37件のうち、10件は10月17日の最終発表会で発表されます。これとは別に、書類審査を経て、27の施設・機関の取組にチャレンジ賞が贈られました。
各施設の取り組みは下記よりご覧ください。

